真冬の『ALLIE』

オンエア始まりましたね、カネボウ「ALLIE」のCM。
このCM、去年のバージョンも撮影しているのですが、例年、撮影は冬の季節に行われます。もちろん日焼け止めのCMですから夏を表現しなければいけません。大きく分けて方法は2種類。海外ロケにするか、スタジオ撮影にするかです。
「ALLIE」の場合はどうしたかというと去年に引き続き山田優主演で川村ケンスケ監督、スタジオにてグリーンバックで撮影しています。こうなってくると課題はどれだけ合成感を出さずに視聴者にロケで撮ったように思わせるかということ・・・。去年オンエアのものも、それを意識しているのですが編集に頼った部分も少なからずあり、今年は編集の負担を軽くするというのが目標。
出演の山田優ちゃんとは共通の知り合い*1も居たりすることから和やかに進む。相変わらず動きの勘が良い。モデル出身の人だと止まってサマになる人は多いが、動いて決まるかどうかというと天性の勘みたいなものが必要になってくる。それが優ちゃんだと全く心配しなくて良いのは助かる。
問題は日差し感!夏の太陽の光なんて表現しようと思ったって日本にそんな照明設備は無い。それを擬似的に表現するのだが、奇麗に写そうとしてしまうとスタジオっぽくなってしまう。やっぱり、ロケの表現力は荒っぽさだったりするのです。自然の光をコントロールしきれない感じ・・・。飛んでいるところもあれば、潰れているところもある。前回は、そこを奇麗にまとめてしまって編集時に書き込みが必要だったので、今回は「思い切って飛ばすし、潰す!」これがテーマ!
調布は大映スタジオで二日間撮影したのですが、いわゆるビューティーカット*2と雰囲気を表現するカットに分け、雰囲気を出すカットではスタジオ撮影とは思えないような思い切った照明をしています。
皮肉なもんですね。ロケの撮影ではスタジオで撮るようなクオリティが求められるし、スタジオではロケのようなリアル感が要求される。
さて、これが合成に見えるかどうかは自分では過程を知っているだけに判断できません。皆さんが素直に思った感想を参考にするしかありませんね。


どんな出来上がりかは、カネボウのサイトから・・・。メイキングの映像も見れますよ。
http://www.kanebo-cosmetics.co.jp/allie/

*1:三宿にあるセレクトショップのオヤジなんだけどね

*2:美しさを訴求するカット